青ひげ公の新妻が公の城に初めて足を踏み入れ、そこにある秘密の7つの扉を開けるよう公に迫る。公は「やめておけ」と言いつつ扉の鍵を一つ一つ彼女に渡し、開けられたところで中を説明をする。ただそれだけの物語だ。歌い手は2人だけで合唱もない。
扉を開けると最初の三つは「拷問部屋」「武器庫」「宝物庫」で、公が暴君と分かるが特に不思議はない。しかし、続く扉の先には「花で満たされた庭園」「山々を見渡す広大な領土」「涙で満たされた湖」という非現実的な光景が次々と現れ、この城は一体何? 青ひげの内面世界? と当惑させられる。
そして最後の扉が開くと、新妻は自身も永久に城の一部になること理解し、物語は静かに終わる。
指揮のスザンナ・マルッキは本編前のデュカスとドビュッシーの小品で只者ではないことを知らしめ、本編でも都響のソリッドでダイナミックな音を活かした明快かつ構成的な見事な演奏を聴かせてくれた。また、バスのジョン・レリエの力強く説得的な歌唱と、母国語を歌うメゾのシルヴィア・ヴェレシュの柔らかさも印象的だった。良かった。
それにしてもバルトークは自身唯一のオペラになぜこの物語を選んだのだろう? 見当もつかない。